コーヒー豆を選ぶとき、必ず出てくる言葉。
「アラビカ種」と「ロブスタ種」。でも正直、この違いって一体何なのか、、、
こんなイメージで止まっていませんか?
この記事では、アラビカ種とロブスタ種の違いを、
味・成分・栽培・価格まで整理し、さらにインドネシアにおける違いまで深掘りします。
この記事を読めば、
次に豆を選ぶときの“視点”が変わります。
1.アラビカ種とロブスタ種とは?|まずは基本を正しく理解する

まず大前提。アラビカ種とロブスタ種は「別の植物」なんです。
同じコーヒーの木の品種違いではありません。
分類学上も別種です。
- アラビカ種(Coffea arabica)
- ロブスタ種(Coffea canephora)

簡単に、図にしてみました。植物>コーヒー属の中に
Caffee aravica(アラビカ種)とCoffee cenephora(ロブスタ種)が存在しているのです。
つまり、双方の違いは、グレードの違いではなく「生まれが違う」。
ここを理解すると、味や価格の違いが自然につながります。
2.アラビカ種とロブスタ種の大きな違い
では、このアラビカ種とロブスタ種の違いは実際にどんなところなのか、一つずつ確認していきましょう。
2-1.味・香りの違い|コーヒーのキャラクターが変わる

アラビカ種とロブスタ種の違いを一番わかりやすく体感できるのが、味と香りの違いです。
よく「アラビカのほうが上」「ロブスタは安い豆」と言われますが、これは少し乱暴な理解です。正しくは、アラビカ種とロブスタ種は味の“得意分野”が違うということです。
アラビカ種の特徴
まずアラビカ種の特徴からいきます。アラビカ種は香りが華やかで、フルーティやフローラルといった繊細なニュアンスが出やすい傾向があります。甘みも感じやすく、酸味に立体感があり、口当たりは比較的なめらかです。ブラックで飲んだときに「香りの広がり」や「味の変化」を楽しみたい人にはアラビカ種が向いています。
スペシャルティコーヒーで主流なのも、この香りの表現力があるからです。
ロブスタ種
一方、ロブスタ種はキャラクターがかなり違います。苦味が強く出やすく、ボディが重たく、ナッツ感や土っぽさなどのワイルドなニュアンスを持ちやすい傾向があります。余韻もどっしりと長く残ります。ロブスタ種は単体で繊細さを競うというよりも、味の骨格を作るタイプです。
ここで大事なのは、どちらが上かではなく、方向性が違うということです。
アラビカ=香りと甘みの設計が得意
ロブスタ=苦味とコクの土台づくりが得意
例えば、ブラックで繊細な風味を楽しみたいならアラビカ種が向いています。一方で、カフェラテやカプチーノのようにミルクと合わせる場合は、ロブスタ種が入っているほうがコーヒー感が負けにくくなります。
実際、イタリアのエスプレッソ文化ではロブスタは重要な役割を担っており、クレマ(泡)の厚みやパンチのある味わいはロブスタの特性によるものです。
なのでロブスタ=低品質という考えは誤解です。
味の評価は「用途」と「好み」で決まります。繊細さを求めるか、力強さを求めるか。その違いが、アラビカ種とロブスタ種の違いなのです。
つまり、アラビカ種とロブスタ種の味・香りの違いは、優劣ではなくキャラクターの違い。コーヒー豆を選ぶときは、「どっちが上か」ではなく、「どんな味を楽しみたいか」で考えるのが一番わかりやすい基準です。
2-2.カフェイン・栽培・価格の違い

次は、実際の豆の栽培方法や、値段の違いについても考えていこう!
■ カフェイン量
一般に、
ロブスタ種はアラビカ種よりカフェインが多い傾向があります。
そのため、
「眠気覚まし重視」「苦みが好き」という人はロブスタが合うこともあります。
ただし、一杯の苦みやカフェイン成分は抽出方法で大きく変化します。なので、自分に合わせてコーヒー種類の選択と抽出方法が大変重要になってくるのです。
■ 栽培の違い
続いて栽培の違いです。基本的にアラビカ種のほうが、ロブスタ種より高地で栽培されます。これは、アラビカ種が比較的寒冷な地帯でのみ栽培が可能であるためです。
なぜアラビカ種は標高が高い場所でないと栽培ができないのでしょうか。その理由には
- 冷涼な気候をそもそも好むため
- 病害虫に弱い
だと言われています。高地は気温が低く、病害虫の発生も比較的少ない環境です。そのため、植物が自らを守るための防御成分であるカフェインを多く含まなくても、生き延びやすいと考えられています。つまり、アラビカ種がロブスタ種よりもカフェイン量が少ない傾向にある背景には、こうした栽培環境の違いも影響しているのです。
■ 価格の違い
「アラビカ=高級、ロブスタ=安価」と言われますが、本質はこれ。
に起因するものなんです。
アラビカは手間がかかる。ロブスタは安定生産が可能。
だから市場価格に差が出る。
構造を理解すると、単純な“優劣”ではないことがわかります。
3.インドネシアにおけるアラビカ種とロブスタ種の違い

続いては、インドネシアにおける現状について整理していきたいと思います。
インドネシアは、
アラビカもロブスタも主要生産国です。
しかも、島ごとに特徴が違います。
■ スマトラ島
ロブスタ生産も多い一方、
マンデリンやガヨといったアラビカも有名。
厚み・重厚感のある味わいが特徴。
■ ジャワ島
アラビカとロブスタ両方あり。
歴史ある農園文化を持つ地域。
■ スラウェシ(トラジャ)
アラビカ中心。
コクと甘みのバランスが美しい。
■ バリ(キンタマーニ)
アラビカ中心。
柑橘系の爽やかな酸味が特徴。
■ フローレス(バジャワ)
アラビカ中心。
柔らかいコクとチョコ感。
ここで重要なのは、
インドネシアは「種 × 島 × 標高 × 精製」で味が決まる国。
単純に「アラビカかロブスタか」だけでは語れないのです。無限大の組み合わせが存在する
ここがインドネシアコーヒーの奥深さです。
4.まとめ

本記事のまとめに入りましょう。大きくアラビカ種とロブスタ種の違いについてまとめてきました。大きな違いは以下の通りです。
最後に一言、コーヒーは、
繊細さのアラビカと力強さのロブスタ
この両方で世界が回っています。
次に豆を選ぶとき、ぜひラベルを見てみてください。きっとより一層コーヒーとの人生を楽しむことができると思います。
